タイにある「介護の技能実習生」の研修施設ってどんな所?

こんにちは!

 

実は2020年1月に任期を終えて無事、タイから帰国しました。

 すっかり時間が経ってしまったのですが、今まで書き溜めていた記事を少しずつ公開していこうと思っています。

 

今回はタイにいた頃、見学へ行かせて頂いた"介護の技能実習生現地研修施設“についてお伝えしていきます!f:id:peace6195:20200414124116p:plain

 

身近に外国人が増えた気がする!

 

みなさんの暮らしている地域でも外国人の方が以前に比べて増えたなあ、と感じることはありませんか?

もしくは外国人の方と一緒に働いているなんてこともあるんじゃないでしょうか?

近頃は介護施設にもベトナムミャンマーインドネシアの方々がみうけられます。 

 

帰国後、友人の現役介護福祉士と話した際には、

「うちの職場はゆくゆくは派遣登用をやめて、正職以外はベトナム人EPAの方々に切り替える方針だよー。」

「うちは、すでに系列全施設に外国人介護士が配置されている」

といった意見も。

 

そんな彼らが日本に来るまで、どんな所で、どんな風に学んでいるのかを介護士の視点を交えてお伝えしていこうと思います。

 

技能実習生(技能実習制度)ってなに?

技能実習制度とは、外国人を期間限定で雇用する制度を指します。

ベトナムなど、経済的に発展途上国技能実習生を受け入れることができる制度であり、最長で5年間まで外国人実習生を雇用することができます。

あくまでも労働力としてカウントするのではなく、技能を会社で学んでもらって、5年間が経過したら祖国に帰ってもらい、学んだスキルを基に独立するのが技能実習制度となります。

(引用元:https://izanau.com/ja/article/view/ginoujishusei-kaisetsu

 現在は80種類の職種で技能実習生が派遣されています。(2019年7月)

 

技能実習生研修施設ってどんなところ?

私が見学に行かせていただいたのは、タイ、コラート県にある元青年海外協力隊OV(元ボランティア)のMさんが働いている現地研修施設「AIU KAIGO」

 

どのような施設かわかりやすい動画があったので貼り付けておきます↓

(引用元:https://www.facebook.com/AIUKAIGO/

 

見学時に驚いたこと

譜面台学習

こちらの写真を見て頂きたいのですが、これは基本の日本語の授業風景です。

f:id:peace6195:20200414085834j:plain机が譜面台みたいになっていて候補生のみんなは立って授業を受けていますよね?

 

タイはサバイサバイ(意味:楽チン・快適・気持ちいい)が文化として成り立っており、仕事中でも疲れたら座って休むことが多いです。というか休憩が日本人の感覚より遥かに多く長時間です。笑

(私はこのサバイサバイ文化大好きなんですけどね。笑)

 

しかし、日本ではタイと同じ感覚で勤務時間に休憩をとることはまず不可能です。

それに、介護・医療現場は立ち仕事の為、体力をつけること、立ちっぱなしの環境に慣れる目的でこのような机を使用しているとのことでした。

 

服装

また、介護の技能実習候補生たちのユニフォームはポロシャツ+ジャージが基本スタイル。

f:id:peace6195:20200414090106j:plain授業や実習も基本はこの服装で受けていました。

日本の介護施設でも制服がポロシャツとジャージの所が多いのでタイに居る頃から慣れておくのはいい事かもしれません。

 

物の定位置

見学に行かせてもらった施設では、物の定位置が細かく決められ、使った後は、その場所に戻すように徹底されています。

f:id:peace6195:20200414090437j:plain「そんなの当たり前でしょ?」とおもわれがちですが、タイで2年間活動をしてみて、タイの人たちのおおらかで細かなことを気にしない性格が故に整理整頓が出来ていない人がかなり多いように感じました。笑

 

介護現場では、薬の配薬ミスひとつで高齢者の命を危険に晒す可能性もあります。

命に直結する仕事だからこそ、当たり前といわれる行動ひとつひとつを徹底していくことが大切になってきます。

 

まとめ

 初めて技能実習生の現地研修施設の見学に行かせていただきましたが、候補生のみんなが明るく前向きに日本語や介護について学んでいる姿をみて、胸が熱くなりました。

 

30年後の日本は今より約3分の1程度の人口が減少し、少子高齢化がますます進むと言われています。

そのため、介護の担い手として日本の若者ではなく、海外からの人材を起用する流れはこの先もどんどん加速するのではないでしょうか。

 

技能実習生についてはまだ多くの課題も残っていますが、低賃金で単なる労働力として捉えるのではなく、受け入れる側の私達も海外の文化や日本にはない独創的な発想力を学びながら、新しい日本の介護のカタチを作っていければと思います。

 

技能実習生たちが、今後その知識や技術をアジア諸国で生かしていけるリーダーとして活躍してくれることを願っています。

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同時に、いつか、ここで学んでいるタイの候補生たちと日本の現場で会えることを楽しみにしておきます~。

 

 

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