JOCV&S-TOP Joint Seminar「患者を支えるチーム医療」

また更新期間が空いてしまってました

 

 色々と書きたい事はたくさんあるのですが文章を書く作業に慣れておらず、書いては消し、書いては消し・・・書いては・・・の無限ループ。

 

さて、6月上旬にタイの青年海外協力隊リハビリ分科会とタイに派遣されている高齢者のための地域包括ケアサービス開発プロジェクト(S-TOP)のみなさんとJoint Seminar(国内研修)を開催させて頂きました。f:id:peace6195:20190812224635j:plain

f:id:peace6195:20190815185040j:imageS-TOPの方々の告知もあり、タイ全土から約80名の参加者が来てくれました。ありがとうございます!)

 

「患者を支えるチーム医療」をタイトルとし、患者中心のチームケアの方法を学ぶというもの。

 

タイでは日本のようにケースカンファレンスやサービス担当者会議のようなものは実施されておらず、クライエントがどのような状態を目指しており、各職種がその為に何をすべきか、今どのような援助を行っているのかが共有されておらず、ワーカーやセラピストの見立て中心の支援や治療が多く、クライエントをメインとした支援が実施できているとはいい難い状況です。

 

「リハビリ分科会」という名称ですが現在メンバーにリハビリ職種だけでなく、様々な職種のメンバーがおり、各々のカウンターパート(同僚)も特別支援学校の先生や看護師、行政関係職など多岐に渡っています。

 

もちろん分科会メンバーの配属先も病院や施設だけでなく特別支援学校であったり労災リハビリセンターだったり、役場だったりバラバラ。

 

しかし、共通の問題として上記に挙げた問題点が以前から、どこの配属先にも有りました。

 

ボランティア各々が感じていた問題をS-TOPのみなさんやJICAタイ事務所の力を借りて少しでも解消したいというリハビリ分科会のメンバーの想いから始まった今回の研修会の開催。f:id:peace6195:20190815185055j:image

f:id:peace6195:20190815185104j:image(合同ミーティングの風景。分科会メンバーはひとりひとりが自分の専門分野、仕事に対して熱い想いをもってるなあとこの1年半でビシバシ感じました。笑)

 

今回の研修会では、分科会メンバーの配属先の病院の見学やf:id:peace6195:20190815185141j:image

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タイで地域包括ケアを実践されている院長先生のお話、f:id:peace6195:20190815185157j:image

 

S-TOPの日本研修に参加された看護師さんのお話、f:id:peace6195:20190815185210j:image

 

日本から講師として来ていただいた理学療法士さんの講義、f:id:peace6195:20190815185900j:image(以前草の根支援事業でタイのチョンブリ県サンクス町で「町ぐるみ高齢者ケア・包括プロジェクト」の支援活動を行ってくださっていた方ですごく気さくな方でした。)

 

そして、リハビリ分科会メンバーでICF国際生活機能分類)の講義とグループワークを実施。

 

タイ派遣の作業療法士Rさんが以前、配属先で実施したICFのワークショップをアレンジしてリハビリ分科会で進行・運営させてもらいました。

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研修の講義はRさんの同僚が笑いを交えながら上手に行ってくれて、

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実際にICFを取り入れてケースカンファレンスを行っている取り組みも紹介してくれました。 f:id:peace6195:20190815185313j:image

 

この講義内では他職種連携を伝える寸劇を実施。

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グループワークでは、リハビリ分科会メンバーの活動先から症例出しその症例をICFを用いて分類し、

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それを基に、目標を設定し目標達成の為に各職種が何をおこなうのかを検討ました。

(各職種の視点から日本の考えとは違う様々な意見が聞けて面白かったです。)

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タイのリハビリ関連職種や、医師、看護師、役場の職員、ソーシャルワーカーなど他職種が参加して下さったおかげで、

様々な意見が聞けてボランティア側も新たな気付きや繋がりを得る事が出来ました。

 

ただ、協力隊に来て何度も感じているのですが何事も「まずはやってみる事」が大切だと思うので、参加したタイの医療・福祉関連職種のみなさんが現場で少しでも今回の研修内容を役立てて、還元してくれればと感じています。

  

これまで職種も配属先も違うリハビリ分科会のメンバーたちとうまくやっていけるか不安は強かったのですが、現場での悩み事や感じている事、アプローチの仕方は違えど、根本的な視点や想い(タイの高齢者・障がい児者・患者等の置かれた現状を良くしたい)は同じで、

 

最初は個性が強いなあと感じていた分科会メンバーも、今回の国内研修の準備や運営を通して一人一人がわたしにないモノを持っている尊敬できるメンバーだと実感することが出来ました。f:id:peace6195:20190815185459j:image

 

リハビリ分科会メンバー、S-TOPのみなさん、JICAタイ事務所の方々、参加してくださったタイの医療福祉関係者の方々、本当に有難うございます。f:id:peace6195:20190815185512j:image

約3日間の研修、本当におつかれさまでした。